OTAOTABLOG

新卒社会人の雑記帳

5分で人生変わった話

最初に言っておきます。人生変わったと言っても、インドに一人旅に行った話をするわけでは無いです。
それでもよければ読んでください。

 

 

 

僕は歩くことが大嫌いだ。

 

最近まで僕にとって歩くことは人生における無駄なことランキング3位にランクインしていた。
ちなみに2位は「聞いたことある話を何度もされること」1位は意味もなくSNSを眺めること。

歩くのが嫌いな理由は2つだ。

・圧倒的に移動時間がかかる

・疲れる

おそらく歩くことが嫌いな人の殆どはこの理由だと思う。
高校生のときは駅から学校まで歩くのが嫌すぎてスケボーで通ってみたり、わざわざ自転車で学校に通っていた。スケボーはイキりすぎた。消し去りたい。
大学生になっても家から徒歩3分のコンビニにバイクで行っていた。
できることなら1日で1分たりとも歩きたくなかった。
しかし、最近僕の人生は大きく変わった。

 

外出自粛が叫ばれ始めてからもっぱら自宅に籠もっていた。
平日は9時~18時でリモートワークだからずっと部屋に籠もる。
業後は趣味の筋トレをしたくてもジムに行けないから部屋でやる。
その後は翌日の準備をし読書をして寝る。
土日も一週間学んだことの復習、筋トレ、読書で終わっていた。
コロナで暗いニュースも多い中、僕は正直充実していた。
今までこんな机に向かったことなかったため、疲れるはするが不満はなかった。

 

そんな中ある朝母が突然僕に何か思いついたかのように話しかけてきた。

母「最近家にこもりっぱなしなんだから仕事前にちょっと散歩してきなよ。」

僕「だるい」

もちろん行くわけなかった。
歩くことが嫌いな僕にとって散歩とは痩せたい人がとりあえずやること、人生やりたいことをやり尽くしたお年寄りの持て余した時間を潰す手段くらいにしか思っていなかった。

ただ僕の母は翌朝も僕にしつこく言ってきた。
「晴れてるんだし、今から夕方まで仕事でこもるんだから散歩いってきなよ。」

母は頑固だ。
2日連続で言ってきたってことは今日断ってもしばらくは毎朝言ってくるに違いない。毎朝このやり取りをするのはだるい。
今日適当に5分くらい散歩して、つまんなかったからもう行かないといえばこのやり取りはもう二度としなくていい。
そう思いながら一週間以上ぶりに靴を履いた。

外に出た瞬間すぐ玄関に逃げ込んだ。
眩しすぎた。
部屋の中にも日は差し込むが、それでも直射日光は比べ物にならなかった。
思わず部屋に戻ってサングラスをかけて出直した。
1週間も外に出ないことなんて人生において初めてだから、外ってこんな明るかったのかと少し驚いた。

兎にも角にもこのだるい散歩を5分やったらすぐ帰ろうと思いながら歩き出した。

しばらく歩いているとあることに気づいた。

超気持ち良い

どこかで聞いたことある言葉だ。
散歩最高じゃんて心の中の僕が歓喜していた。

思い返せば今まで外出するときは目的地があった。
学校、コンビニ、バイト先、会いに行く人、、、

散歩には目的地がない。ただ、歩くだけ。
ただ歩くだけのことがめちゃくちゃ新鮮だった。
今まで僕は歩くことを移動手段としか見ていなかった。
移動手段の中でも一番効率悪いもの。
歩くことに対しての固定概念がぶっ壊された。

無目的に歩くことで自然と周囲の景色や音が自分に飛び込んでくる。
味わったことのない気持ちよさがあった。
見慣れたはずの近所の家や道路や草木がはじめて見るような魅力的なものに映った。



気づいたときはとっくに5分なんて過ぎていた。
十数分前まで歩くことは無駄なことだと思っていたのに、そこにはもっと散歩した自分がいた。

 

翌朝から毎日始業前に10分散歩をした。
昨日は仕事が休みだからいつもより散歩した。気づいたら1時間を優に超えていた。
コンビニに行く3分を嫌がっていたのに。
もちろん今日も散歩をした。
毎日ほぼ同じ場所を散歩しているが飽きない。
なんとなくだけど、毎日同じ景色でも毎日違って見える。

このご時世散歩することも良いことではないのかもしれない。

ただ、僕は今この状況だからこそ散歩の楽しさに出会った。
明日も始業前の10分間の散歩にワクワクしている。 

 

僕の日々の楽しみがまた1つ増えた。

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