花を頂くということ
皆さんは人から花をもらったことはあるだろうか。
お祝い事などで花束をプレゼントする場面をしばしば見る。
ただ、僕は人にプレゼントを送る時に花を選ぶことは基本ない。
なんで皆は花をプレゼントするのだろうと思っていた。
花をもらっても実用性があるわけでもないし、美味しいわけでもない。
そもそも食べられるんだろうか、、、
それにいつかは枯れてしまうから机の中に大事にしまっておくこともできない。
せっかくプレゼントするなら普段使えるものか、美味しいものでいいじゃんと思っていた。
そんな僕は皮肉にも最近初めて人から花を頂いた。
一輪のきれいな花だった。もちろん花に興味がなさすぎて名前すら知らない。
正直めちゃくちゃ嬉しかった。
実用性云々とかどうでも良くて、頂いたことが嬉しかった。
「気持ちがこもっていれば何でも嬉しい」
よく耳にする言葉だが、こういうことなんだなと。
この翌日は例のシェアハウスへバイクでの引っ越しだったが、もちろん花も一緒だ。
※道交法遵守
花をもらってもその後どうすべきかもよくわからなかったけど、とりあえず持っていった。
どうすればいいかわからないけどとりあえず水は必要だろうと思い、プロテインシェイカーに刺した。
正解かわからないが、毎朝水を新しくして窓際に置いた。
僕なりの花へできることはした。
花になにかしているときは自分の心が洗われる気がした。
頂いた瞬間だけでなく、花を見るたびに温かい気持ちになれた。
ただ、日当たりも悪く端の方から日に日に色が変わっていく花を見てなんとも言えない感情がこみ上げた。
とにかく枯らさないように水だけはあげた。
おそらく過剰すぎるほどに。
結局僕がシェアハウスから退去することになったから大切にした花は日の当たりのいいところに植えた。
知識も何もないから土に直埋めしてよいのかもわからなかったが、今まで暗い部屋に置いてしまったのでせめて明るさでは一番のところを選んだ。
花を頂くことってこんなにも素敵なことなんだと。
23歳になって初めて実感した。
実用性ないし、美味しくない(だろう)し、しまっておくこともできない。
でも、確実に人の心を動かす何かがあった。
僕がちょろいだけかも。
花を頂くということ
どうして皆花をプレゼントするのか
少しだけど、分かった気がした。
あの花まだ元気なんかな